戸令09 五家条

現代語訳「養老令」全三十編:第八編 戸令 全45条

○09 五家条(五家の条)


《原文》
凡戸。皆五家相保。一人為長。以相検察。勿造非違。如有遠客来過止宿。及保内之人有所行詣。並語同保知。


《意訳》
戸については、皆、5家で「保〔ほ/ほう〕」として相互に保守し、1人を長とすること。相互に検察し、違反を犯させないようにすること。もし、遠くからの来客が宿泊したり、保内の人がどこかへ出かける場合は、いずれも、そのことを同じ保の人々に話して知らしめること。


本
この条は、共同責任を担う隣保単位である保について定めたものです。

隣り近所5件のお宅で「保〔ほ/ほう〕」を構成し、その中の1人が「保長」になって、互いに見守り監視し合いなさい、というわけです。
また、勝手に引っ越したりして戸籍の記録と異なる浮浪の人が出ないよう、1日でたどり着けないような距離の場所に出かけたり泊まったりがある場合は、それぞれ保内の人に報告しなければなりませんでした。

律令制下では、課役の徴収に用いる戸籍帳簿の都合上、分家や引っ越しは原則的に禁じられていました。しかし、もちろん♪、人々はけっこう勝手に移動します。これが「浮(浮浪)」の状態です。意図的な課役逃れと認められると「逃(逃走)」となります。

この保長というのは、こうして令に定義されてはいますが、官職というよりお役目ですね。


posted 2010-09-18 10:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | カテゴリ:08:養老:戸令 現代語訳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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